ベナンあれこれ

2017-11-10

クルエカメのおばちゃんになる

以前書いたように、地域で活動する保健ワーカーなど、地域住民を巻き込んだ活動がしたい!と思い、いろんな人に働きかけてみたものの、なかなか難しそう…。
難しい原因を自分なりに考えてみた。


1、一緒にやる人を見つけられていない
私が提案したことをやろうとすると、配属先にとっては今までの仕事に+αでやらなきゃいけない。カウンターパートをはじめ、皆ただでさえ日常業務に追われているところへ、私が更に新しいことをやろうとしても、一緒にやってくれる手の空いた人がいない。
手が空いてそうな人がいても、その人にとっては、私と一緒に協働することで仕事量や勤務時間が増える一方、給料は変わらないのでやろうと思わない。「なんで私がやらなきゃいけないの?」って反応が多い。



2、住民参加自体が難しい
保健ワーカーは、今まで手当をもらって活動していた分、突然無償で協働してもらうことは難しい。活動に使う手当を保健局の予算からとることも難しい。
また、何人かに聞き取りをしたところ、今はクルエカメにいるが、コトヌーやボイコンなど、ほかの都市とクルエカメを行ったり来たりしているとのこと。

蚊帳配布をしている保健ワーカー

保健ワーカーは村の中でフランス語の読み書きができる人から選ばれているので、クルエカメにずっと住んで農業をしている人、というよりも、クルエカメで育ったけど村を出て他の都市の大学に通っている学生だったり、定期的に他のところでフランス語での仕事がある人だったり。そういうフランス語の読み書きできる人が一時的に自分の村に帰ってきて保健ワーカーとして活動していることが多いそう。



う~ん。とにかく、一緒にやってくれる人がいない、というのはなかなか問題。
前に協力隊経験者の方が「一緒に働いてくれる人を見つけられるかが鍵。自分は2年間かけてその人を見つけ、その人と関係を作ることに費やした」と言っていた。
それくらい大事なんだろうなぁ。


相手に当事者意識やモチベーションを持ってもらったり、やる気にさせたり、っていうのはすごく根気のいる作業だと思う。
特に私の身分は企業の職員でも、NGOのスタッフでもなく、ただの一人のボランティアに過ぎず、私の提案はやってもやらなくても配属先にも私にも害はない。


今のように一人のボランティアとしてその組織の中入り、一人で活動するままでは、配属先からすれば別の事する人員が一人増えただけ。JICAにいろんな研修を受けさせてもらって色んな事学んで日本から来ていて、それでいいのかな、と思ってしまう。
でも日ごろ彼らが忙しそうに働いているのも見てるしなんだか強く出れないでいるのも自分の悪いところ。


「どんな活動をしてどんな目的を達成し、どんな成果や影響が期待できるか、この地域の人へのどんな利益が見込めるか」
というのをここでいかに説明・説得、相手を動かすところまでやれるかというのが課題だなぁ…とてつもなく大きな壁に思えてしまう…


でも一人のボランティアとして配属されているのは全世界にいる協力隊皆同じ。それでもちゃんと人を動かして、人と協力して活動している人はたくさんいる。
そう思うと、成果を残している人は本当にすごいなぁ。


文化も言葉も違う国の人を、短期的なメリットや目に見える利益無しに動かす、というのは想像していた以上に難しい。メンタル!!!
もうここはあれか、大阪のおばちゃんになったつもりでグイグイ行くしかないのか。

クルエカメのおばちゃんになってみるよ。


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