ベナンあれこれ

2017-09-13

マラリア対策キャンペーン

ベナンが全国規模で行っているマラリア対策キャンペーンがあります。
今年は3年に1度の蚊帳配布を行うとのことで、蚊帳配布を行う人を対象にした研修会に参加しました。


配布を行うのは病院の看護師、助産師、福祉センターの職員です。保健ゾーンごとに研修を行っているようで、KTL保健ゾーン(クルエカメ・トビクラン・ラロ)の地域の看護師さんなどが集まっていました。



研修の内容は、まずマラリアに関するテストを参加者に実施し、事前知識を確認します。
そして、マラリアとは何か、主な症状、予防法、蚊帳の管理方法などを学びます。

配布を行う人々への研修を2日間行った後、村で蚊帳の引換券を配る期間が数日あり、その後実際に蚊帳を配布します。


コトヌーから保健省の人も来て、説明をしていました。
1世帯に1つの蚊帳を配るのですが、参加者が一番理解に苦労していた部分は、世帯の定義。
家族は大体一つの集落(小さな家の集まり)を作って生活していますが、祖父母はもちろん叔父叔母いとこはとこまたいとこ…と、いわゆる親戚がみ~んなそこで生活しているわけで、どこまでが1家族、と区切れません。
さらに一夫多妻制が多くある地域なので、世帯の数え方はより複雑です。


なので、今回説明されていた世帯の定義はこうです
「一人の男性に複数配偶者がいる場合、配偶者とその子供達を1つの世帯とみなす。
一人で住んでいる独身の人は一人で1世帯。」
つまり、1人の男性が3人奥さんを持っている場合、3世帯、ということ。
でも、やはりいろんなケースがあるので
「その奥さんの子供がまた結婚している場合は別の世帯として数えるのか」
「奥さんや世帯主がなくなっている場合はどうするのか」
「奥さんだけ複数いて子供がいない場合どうするのか」
など様々な質問が出ていました。

 最後にもう一度、理解度のテストをし、地区ごとに分かれ、実際に引換券を配る計画を話し合って終了。
マラリアも深刻な問題の一つで、特に子供がかかって亡くなるケースが多いそう。
蚊帳は割と各家庭にあるけど、正しく使われていなかったり、マラリアを媒介する蚊が活動するのは夜なのに、半ズボンで外を歩いていたり。(マラリアを媒介する蚊は主に膝から下を刺します)
まだまだ啓発する余地はあると思う。

でも、国の政策として行っているプロジェクトがこうやって中心部を離れた田舎の地域でもちゃんと施行されていることが嬉しかったです。参加者への配布資料や研修を行う側のためのガイドラインもありました。
特に、蚊帳をただばらまくのではなく、このような研修によってまず関係者(蚊帳を配布する人)の再教育から行うことで、より効果的・効率的なキャンペーンになるんだと思います。


そういえばこないだ編んでもらった髪は痛すぎて夜一睡もできなかったので、一日でほどきました 。アフリカの女性はつけ毛して寝て痛くないんかな…

にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ

2 件のコメント:

  1. そんな研修があるんだね。てかマラリア対策って地域でそんなに活発にやってるものなんだね!病院に受診してくる患者の半数はマラリアって言っても過言じゃないぐらいマラリアばっかりで…村巡回してマラリア対策の啓発やろうとか一瞬考えたけど国レベルでそれだけやってくれてるならいらないね。それでもマラリア患者が多いってどういうこっちゃー!あ、今度研修の資料見せてほしいです!

    返信削除
  2. ほんとにマラリア多いよね…ベナンの死因トップなのもうなずけます。
    でも国レベルでこんだけやってんのに減らないのはおかしいよね。蚊帳ちゃんと使われてないとか、他にもいろいろ原因はありそうだからマラリア啓発やっても全然いいと思う!了解!資料もらえないか聞いてみる!

    返信削除

現在コメントが反映されないバグが多発中です。ごめんなさい…でもとりあえず試しにコメントしてみてくれると嬉しいです。