ベナンあれこれ

2017-08-31

25歳になりました

8月30日、25歳になりました。

こんなに皆と離れたところにいるのにもかかわらず、ラインやフェイスブックでのメッセージや電話などでたくさんの人にお祝いしてもらって、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。


この日はたまたま保健局の年に一度の全体報告会でした。
クルエカメに唯一あるホテルに、クルエカメ保健局が管轄するラロ・トビクラン・クルエカメの三つの地域から医療関係者が集まり、一年を通しての取り組み及び成果について発表していました。


すごく貴重な機会!…しかしやはりフランス語が分からない…。
のでプレゼンで使用していた資料をメールでカウンターパートに送ってもらうことに。
この資料を読み込んで、この地域の近年の状況の把握やまだ知らない医療用語・表現を覚えよう。


功労賞授与式などを終えて、ホテルの一階でレセプション。軽食が出されました。
医療関係者に話しかけて顔を覚えてもらったり、いろいろな情報収集できる機会だと思ったけれど、思うように積極的に話しかけられず…。後から考えてもやっぱり勿体無かったな…まだまだ行動力というか、思い切りが足りない…


語学の問題だけじゃなく、自分の気持ちの問題でもあると思う。一つ一つの機会を逃してたらあっという間に2年経っちゃう。躊躇してる場合じゃない!




午前で報告会とレセプションは終わり、午後はカウンターパートと保健局の看護師さん達が誕生日のお祝いを兼ねてお昼ごはんをご馳走してくださいました。



翌日、帰国を控えたなおさんの最終報告会があり、その後お疲れさま会とお祝いを兼ねてお昼ごはんを一緒に食べに行きました

そしてマルシェの日だったので一緒に市場巡り。
この様に、近年一気に西洋から入ってきた薬が市場のいたるところで売られている。
売っている人も副作用や併用してはいけない薬などの専門知識はなく、本来の用途ではない目的で服用されることも多い。
でも危険だからと言って、こんなにあふれている薬屋を取り締まるのはほぼ不可能。
前任の方は薬売りとの対話や、人の集まる場所での啓発を通してこの問題に取り組んでいたそう。地道な活動ですが、これほどに普及してしまった一つの商売の形に少しづつでも影響を与えていくには、そういった根気のいる活動が必要なんだと思った。



手前の白いペーストはシャンプーだとか。市場の中で青空サロンをやっています。



夕方、なおさんにまた呼ばれて顔を出すと、なんと私のためにゼリーを作ってくださっていました~!この何もないところでお菓子作るのなんて、簡単なことじゃないんですよ!おいしくいただきました。
ありがとうございます!


そんな優しいなおさんはもうすぐ任期満了。9月中旬にはクルエカメを離れ、日本へ帰国してしまいます。寂しい…。
なおさんがいなくなってしまってから、なおさんの後任の方が来るまで、しばらく一人。
めげずに頑張ろう。


25歳の目標・ベナン2年間の目標はそれぞれあるけれど、一貫して言えるのは
「悔いの残らないようにする」
ということです。
そのために、自分がやれることは全部やってみる。失敗や変化を恐れない。
思ったことはちゃんと伝える。分からないことはとことん聞くor調べる。

あとから振り返って、たくさん挑戦できた年だった!と思えればいいな。

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2017-08-29

予防接種

クルエカメの中心地には、私のいる地域保健局と同じ敷地内にある地域病院とは別に、もう一つ病院があります。
そこでは毎週月曜と金曜に乳幼児の予防接種を行っています。


毎回多くのお母さんたちが集まるので、前任者の方はそこで健康や保健の啓発活動をしていたそうです。クルエカメの先輩隊員のなおさんも、その場で栄養に関する啓発活動を行っているとのことで、見学しに行きました。



この日集まったのは30人程。いつもはもっと多いそうです。お母さんはそれぞれ「Carnet de Sante」という緑色の母子手帳のようなものを提出し、病院の人が黄色い予防接種記録の紙に母子手帳の情報を書き写します。
村に住むお母さんのほとんどは、字の読み書きができないことが多い。

これらの書類は村ごとに分けられて保管されていました。

そして体重測定。この体重計も最近支援で新しく買ったものだとか。それまでは天秤のようなもので測っていたそう。


書類の記入と 体重測定が終わったら予防接種を始める前になおさんの栄養に関するヘルストーク。現地で手に入る食材を栄養素ごとで色分けしてある表をお母さんたちに配って、栄養のバランスが良い食事をとるように呼び掛けていました。
なおさんはフランス語で説明し、病院の職員が現地語のアジャ語に訳していました。


毎回同じ説明をしているため、職員の方も内容を覚えてきているそうで、
「私が話さなくても職員の人が先に内容を説明しゃべっちゃうんだよね~…」
となおさんは言っていたけど、それはそれで、なおさんなしで職員の方だけで説明できるようになったということは、良い影響なんだと思います。

これで、なおさんが帰ってからも職員の人が自発的に毎回同じ説明をしてくれるようになれば願ったりかなったりですよね。


クルエカメにヨボ(外国人)がいる!!
と思ったら、Peace Corps (ピースコー、アメリカ版青年海外協力隊)で来ている方でした。ルディさんという方で、なおさんの後にモリンガの有用性について話していました。
クルエカメに住んでいるらしいけど知らなかった…久々に英語で会話したけど全く英語が出てこない。フランス語とごっちゃまぜ…。



ヘルストークの後に、予防接種開始。打つ予防接種の種類ごとに三か所に分かれて接種していました。
こんな風に人が集まる機会を啓発に利用するのは良いアイデア。
他にも村での集会や行事など、利用できそうな機会を探してみよう。




そういえば、皆生活が一段落したのか、先週の半ばから週末にかけていろんな人からメッセージやら電話が来ました。同じベナン国内から、セネガル、マラウイ…

活動始まったばかりで何していいか分からない、特にこれといって何もしてない、これで良いのか分からない、とか、同じことを思ってる人が多くて、自分だけじゃないんだ、と思った。

最初は「何かしなきゃ、何か見つけなきゃ」と焦ることが多い、でも大切なのはまず「そこにいること」と、何人かの先輩隊員に言われました。

最初の3か月は何かする、というよりもじっくりその場に居座って、人々の動きを見たり、そこで何が行われているかを見たり、自分の存在を周りに知ってもらって人間関係を作る時期。


保健局でただ座っていることに耐えられなくて、さっさと外に飛び出してしまったことを反省した。しばらくは保健局・地域病院の中を歩き回って、

・どんなサービスをしているか
・どの地域からどのくらいの人が来てるのか
・どのサービスが有料/無料か
・5Sは徹底されているか
・だれがどんな役割で動いているか
・どの傷病で来ることが多いのか

…などなど、外に出る前にまずは保健局内のことをいろいろ知らなきゃ。


ということで今週は、地域病院内を案内できるくらい知り尽くしてみよう。

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2017-08-27

孤児院

クルエカメの先輩隊員、家政・生活改善のなおさんの活動場所の一つである孤児院を見学させてもらいました。

セイント・ソロモン孤児院。ベナンにある銀行の一つであるBank of Africaの支援を受けて設立。クルエカメ中心地から歩いて20分くらいのところにあります。


敷地は広い。


間もなく私たちの姿を見つけた子供たちが押し寄せる。
休暇中なので半分くらいの子供は親戚の家に帰っているとか。

因みにベナンは片親がいないだけでも孤児申請が通るので、片親の元に帰っている子もいるそう。
今は他の学校と同じように長期休暇中ですが、休暇が終わると授業もやっているそうです。



なおさんによると、銀行の支援が入っているだけあって、この孤児院は他のところよりも立派だそう。


屋根の上にも上った。とにかく元気いっぱい!!常に子供たちが私やなおさんの手を取り合いっこしたり、「ターター!!(お姉さん)」と呼びまくる。


こちらが授業に使っている教室。教室のカギが開くと皆どっと入っていってお行儀よく椅子に座る。


壁にはなおさんと子供たちが作った作品が。日本・ベナン・アフリカ…地図の下絵に、クチュリエ(仕立て屋さん)でもらった端切れを張っています。
ちなみに糊は水溶き小麦粉を使ったそう。活動一つとっても、現地にあるもの・皆が手に入るもので。


さてこの日は、折り紙を使って飛行機づくり!

折り紙を配るとき、一人一人がちゃんと「Merci!」と言う。
これもなおさんが子供たちに教えたことの一つ。
最初は皆「Merci」を言わなかったので、言わない子にはちゃんと言うようになるまで根気強く教えたんだとか。

皆なお先生の説明をしっかり聞いて、器用に折る。

そしてなおさんは自分一人で全員の子供を見て回らず、あえて子供たちの中でも年上の男の子一人を、「できない子を手伝ってあげて」と小さい子の面倒を積極的に見させていた。


完成した紙飛行機を外で飛ばすよ!
ここでも、人に向かって投げている子をとっつかまえて「人に向けて投げてはダメ!分かった?!」と一人一人に言うなおさん。皆のお母さんだ…。



この孤児院に最近来たという、生まれて間もない双子の赤ちゃん。お母さんがお産の時に亡くなってしまったそう。手足も細くて、ちゃんと健康に育つのか心配。本当は母乳で育てるべき時期だけど、今は一日に5回、粉ミルクを飲ませている。

でも、本来なら高級品である粉ミルクの缶が買えていることに、この孤児院に入っている支援の大きさを感じる。


食事ももちろん敷地内で作っている。


Bon Appetit!

ここ以外にも孤児院はいくつかあるそうなので、そこもまた機会があったら行ってみたいです。孤児院でも健康・保健・衛生分野の活動は大いにできると思う。

連れて行ってくれたなおさん、ありがとうございました!


~おまけ~


ついでに、隣に鍋を作っている工房があったので見学。
アルミ缶を高温で溶かして作っている。


室内でグルグル回して起こした風が

外のかまどにつながっていて、アルミが溶かされる。


やすりで仕上げの作業も。


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2017-08-25

村訪問

活動三日目、

町の中心部から少し離れた村での生活をちょっと見てきました。


マイス(白トウモロコシ)を芯から外す作業をお手伝い。
今は長期休暇中なので子供たちもお家にいます。


外したマイスは広げて乾燥。

庭にはヤギやにわとりが放し飼いされている。井戸があって、洗濯したり、食事を作ったり、何をするわけでもなくただ座っていたり。そんな空間を子供たちが駆け回る。

何回も「ユマ」って名前を言っても
「アユマ!アユマ!!」と呼ばれる。
「アユマ」はアジャ語で豆の葉っぱのこと。こっちのほうが覚えやすいみたい。
ユマだよ~。



庭には植物もたくさん生えている。これはグァバの木。


グァバの実はこんな。甘酸っぱいけど種が硬くて食べづらい。


バナナの木や


パパイヤの木も。時期はまだちょっと先。


子供がヤシの木に登ってココナッツをとってくれた!!


ナタで割ってココナッツウォーターと実を食べさせてくれました。


アラシッド(ピーナッツ)の殻むき機も発見!!


村に入るとやはり生活で使われているのはアジャ語。子供やお年寄りは特に、フランス語が通じないことが多い。現地語であいさつするととても喜んでくれる。そして私がアジャ語分かると思って嬉しそうにたくさんアジャ語で話してくれようとするけど、私はそれ以上は話せないし分からない。

やっぱり現地語を話せたほうが相手からの受け入れられ方も違うし、これから活動する上で、少しでも多く現地語を知っているに越したことはない。

この日一日だけでも、現地語の必要性を感じました。




街の中心部とはまたちょっと違った村の生活。
配属先の地域保健局がカバーしている範囲はとても広いけど、できるだけ多くの村を巡回してたくさんの人々と関わっていく中で、衛生・健康・保健だけじゃなく、いろんな状況を見ていけたらいいな。


そういえば、ベナンの食べ物に関してのページを作ったのでよければ
Bon Bon Appetit!(PC)
Bon Bon Appetit! (スマホ)

PCなら右のサイドバーからも行けます。
スマホからは

”ホーム”になってるタブをプルダウン、”Bon Bon Appetit!”を選択しても見れます。



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2017-08-24

活動開始

家のことに追われた週末も終わり、月曜日からいよいよ活動開始。



とここで私の要請内容について説明。

私の配属先は「クルエカメ地域保健局」というところです。


病院1つ、市保健センター3つ、地区保健センター25か所、を管轄する地域保健局で、クルエカメ保健ゾーン全体の医療・保健計画・調整・評価をする機関。



地域中核病院と同じ敷地内にあります。

そして、私の要望調査票の内容が以下の通り。


簡単に言うと、
・この地域の住民は近代医療を好まない傾向があり、あまり病院を利用しない
・疾病予防や病院利用の啓発の計画・調整をしているのが地域保健局で、実際に実施するのがその下位機関である保健センター
・その二つの機関の橋渡し役として派遣されたのが前任者
・そして私は二代目として前任者の活動の定着と、別の側面からの活動を期待されて派遣された

ということです。

前任の方は今年の3月に任期を終えて帰国されたのですが、薬剤師さんだったので、薬に関する服薬指導や啓発活動を行っていたそうです。
というのも、西洋から入ってきた薬が薬局ではなくマーケットなど街中で売られ、人々が十分な知識のないまま、購入、服薬しているという現状があったからです。

他には、病院における赤ちゃんの予防接種の際に、お母さん達に特に妊娠中や授乳中の薬や健康に関する啓発活動を行っていたそうです。

配属先は割と自由にやりたいことをやらせてくれるそう。


保健局配属だけど、私は薬剤師さんでもないし、看護師さんでもない。
医療系の学校を出ているわけでもない。


でも自分が持っている、途上国での地域保健・プライマリーヘルスケア、学校保健、母子保健、HIV/AIDSの知識や活動経験は生かせるはず。


まずはできること、やれること、人々に必要なものをじっくり見極める半年間。


…と思って意気込んで出勤した初日。

カウンターパートがレポートで忙しくて一日中特に何もできず。
因みに私のカウンターパートは看護師長さんで常にとっても忙しい。

同じ事務所の中でフランス語の医療用語集を覚えたり、ベナンの医療事情についての資料を読んだりして時を過ごした。


二日目は病院内を案内してもらいつつ、自己紹介をして回る。
さすが地域保健局 兼 地域中核病院。外科・小児科・産婦人科・ラボ・入院施設…と一通りそろっていて、広くて清潔感もある。



そして三日目。
「村の様子を見に行ってきます!!」
と冷房のがガンガン効いてる病院を飛び出した。

続く。



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クルエカメ

ここで私の任地クルエカメについてちょこっと紹介。


ベナン地図の南の方を拡大して…


クルエカメ市(Klouékanmè)はベナン南西部のクッフォ県という県にある市。
地図の紫で囲っているところがクッフォ県。その中にあるピンク色にしたところがクルエカメ市。

ちなみに

赤丸:コトヌー
黄丸:ウィダ
緑丸:ボイコン

です。

住民は128,597人(2013年統計)
中心部には大規模な市場があり、その他のお店もたくさんある。
ちなみに4日に一度、マルシェ(市場)の日があり、その時は人や物でごった返す。

でも売ってる野菜はマルシェの日もそうでない日も変わらず
トマト・玉ねぎ・マニョック(キャッサバ)・オクラ・モロヘイヤ・唐辛子
だけ…ジャガイモくらいあるだろうと思ってたのに。

しかしこれでも最近になって舗装道路が中心部を通るようになり、物流もよくなったんだとか。これからどんどん発展していくのかな。
周りと比べると、物もあり人も多く、発展している大きな町という感じ。周りの村から人が物を買いにはるばるやってくる。


水や電気は一応ありますが不安定で、両方止まった夜なんかは非常に残念。早く寝ましょう。


と、数日歩き回ってみてもあんまり地理がよく分からない。
なおさん曰く
「道が曲がってるみたいなんだよね~」
ということでグーグルマップ先生に聞いてみた。



円。


曲がってるどころじゃない。

私のいる中心部だけでもなかなか広くてまわりきれない。
自転車使用願いが提出できる一か月後まで、徒歩で回ってみようと思います。




大きなグラウンドもあり、サッカーやバスケができる。よく試合にモンモンが出てるので見に来いと言われる。


サッカーするモンモン。


前任の方やなおさんのこれまでのふるまいのおかげで、隊員が言われすぎてげんなりするワードの、
「お金ちょうだい、なんかちょうだい、結婚して」
とかを人々から言われることは割と少ない。

なおさんによると、最初の頃はちょうだいちょうだい毎日のように言われてたけど、物をただ単にあげることはよくないことだ、という説明を根気強くしたそう。


ただ、やはり道を歩いていると
「ヨボ!!」(外人・白人の意味)
とか
「シノワ!!」(中国人の意味)
と言われるので、言われるたんびにわざわざ近づいて行って

「ヨボじゃないよ!ユマだよ!日本人で、クルエカメの病院で働いてるよ!!ヨボじゃなくてユマって呼んでね!分かった?!」
とうざいくらいに説明&自己紹介を続ける毎日。



最近は名前を呼ばれることも増えてきた。
やっぱり呼び止められるなら
「白人!外人!」
よりも名前で呼ばれるほうがいいよね。

以上、簡単に任地紹介でした。また改めて紹介します。



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